3月、日記
2013年4月1日
29日
10時前に起き、用があり店へ。用を足し、仕込みに足りないものの買い物ついでにコーヒーを飲みにマチスタへ。ベルクで取ったままバッグに入れっぱなしにしていた早稲田文学のフリーペーパーを読む。天気がいい。店へ戻りオムライスの仕込み。煮込む時間で事務作業。途中で彼女が帰ってきたのでたしか何か食べる。まったく思い出せない。むしろ帰ってきていない気がする。夕方、仕込みを中断して車で岡南の方へ。家の蔵から古いものが出てきたので店で使ってほしいという親切な方のお申し出を受けその方の家へ。御膳など、いくらか頂戴する。店へ戻り、延々と事務作業をしながら開幕のプロ野球の試合を見る。日ハム西武。パ・リーグTV、一試合見るのに600円。高いか安いかはわからないが、見る手段があることが喜ばしい。勝った。ビールを飲みポテチを食べる。気が違ったように事務作業をし続ける。伝票の入力がやっと現実に追いつく。オムライスを完成させ、いくらか翌日の準備をしてたぶん帰宅。ラーメンを食べに行ったかもしれない。ラーメンを食べた。一風堂でラーメンを食べた。満腹になり家に帰りアルベルト・ルイ・サンチェス『空気の名前』を数ページ読み、眠りに落ちる。この小説はラテンアメリカ文学を読みたいと思ってエクスリブリスのコーナーから買った。ハンマームとかスークとか、懐かしいアラビア語が出てくる。よく知らないのだけど、メキシコにイスラムコミュニティがあるのだろうか。出てくるモガドールという地名を今ぐぐってみたらモロッコのエッサウィラの旧名として出てくるのだけど、ここのことだろうか。
30日
10時ごろ店に着き、24時半ごろまでに取れた休憩は10分ほどだったろうか。夕方に昼ごはんとしてロコモコっぽいものを彼女が作ったのでそれを立ちながら食べた。閉店後、米とメカブという質素な夕飯を食べた。そのまま眠ってしまい、2時過ぎに起きた。頭の芯がジンジンする。缶コーヒーを買いにコンビニに行く途中、2メートルほどの、駐車場とかで使うような軽いタイプの鎖を引いた男が向こうから歩いてきた。ヌンチャクの要領で殴打されたらどうしようかと思うと心臓が強く脈打った。無事通り過ぎることができた。缶コーヒー1本とタバコを何本か飲み、カレーの仕込みを始めた。彼女はストーブの前で体育座りで寝ていた。5時半頃に仕込みがだいたい終わったころに彼女が起き、ケーキを焼き始めた。二人とも疲弊を通り越して憔悴しているようだった。私は二階にあがり、コタツで寝た。
31日
10時前に起き、準備。彼女は起きてから眠っていないらしかった。買い出しにもすでに行っていた。18時半の閉店まで休む間はない。19時半ごろ閉店作業が終わり、それから月1回のグリスト清掃をおこなった。今月は私の番だった。ザゼン・ボーイズをイヤホンで聞きながらおこなった。『すとーりーず』で歌われる風景はむしろ、ストーリーを根本から消そうとしているように感じる。向井秀徳はもはや歌詞などなんでもいいのではないかと感じる。音だけにしか興味がないのではないかと。そうでなければ、ポテサラを食べたいなんて歌わないのではないか。結局、格好いい。『ZAZEN BOYS 4』の最後の曲がやたらにしみた。グリストはたいへん、こう、毎回思うけれども、壮絶だった。凄絶でもいい。なんでもいい。終わった頃には10時だった。スタバに行って店のブログを書いていた。スタバはいつも通り物凄い喧騒だった。人々はどうしてあんなに声高に話すのだろうか。気が触れているように思えた。Wireを聞いたあとにアルファベット的に近く位置しているThe xxを聞く。「VCR」でボーカルが入った瞬間に泣きそうになった。少し涙が出た。まさか自分がThe xxでこんな気分になるとは思わなかった。
店に戻り、ブログの続きを書いた。無駄に暗い文章になって驚いた。今は2時になるところだった。金麦を開けた。かたわらにカルビーのうすしおがある。いつ開けるのか。顔が乾燥して痒い。アトピーだからしょうがない。